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エノーラ・ホームズの事件簿~消えた公爵家の子息~ / ナンシー・スプリンガー

「あの」シャーロック・ホームズの妹エノーラは自分の誕生日に突如として失踪してしまった母を捜すため、母の残した暗号を手に兄たちの目を欺きロンドンに向かうことにした。しかし、持ち前の好奇心が途中遭遇した公爵家の息子が誘拐されたという事件を放っておかず、首をつっこんでしまうことになる。

シャーロック・ホームズの妹が主人公のミステリー。買ってすぐ読もうと思ったんだけど序盤でちょっと躓いてしまいそのまま放置していたんですが、改めて気合いれてよんでみると、エノーラが逃亡計画を企て始めたくらいから急におもしろくなり一気に読んでしまいました。

確かにミステリーで謎解きもしていたんだけど(母親の残した暗号を解いていく姿は結構わくわくする)、ミステリーよりも印象に残ったのはヴィクトリア時代の女性がいかに服装で苦労していたかという点です。確かに、今回は「服装」がかなり重要なポイントになるんだけど、なんだかおかしい。ミステリー部分よりも力が入っているんじゃないかと思わずにはいられない気合いの入った服装の解説の数々に強い興味を引かれました。モノノホンでないのにここまで生々しく情景を描写した小説は初めてだなぁ。

母親の謎の失踪について最初は理不尽に感じていたエノーラが、母の残した暗号を解いていく過程で徐々に母の思いに気づいていくという展開は非常によかったです。母の登場は皆無で、暗号しか残っていないのにここまで存在感があるとは。親子の絆というものをひしひしと感じることができました。

お兄ちゃんの出番がもっとあるのかなぁと思っていたんですが、エノーラはお兄ちゃんから逃げ出しているのでできるだけ接触を避けようとするため、ちょっと残念。でも、ちょっと出でもなんとなく満足した気分です。お兄ちゃんと組んで何かをしてくれるのかなぁという淡い期待はことごとく打ち砕かれましたが、でも、そこら辺は続きがあるならそこに期待したいと思います。

imgエノーラ・ホームズの事件簿~消えた公爵家の子息~
ナンシー・スプリンガー/杉田七重(訳)/甘塩メイコ(イラスト)
小学館ルルル文庫(2007.10)
ISBN:978-4-09-452030-9
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