ラブ&セレブ 青に恋して / あまね翠

本の感想, 作者名 あ行あまね翠

とても仲の良い一卵性双生児のちはやとちなつの前に、「ちなつ」に叔母の嫁ぎ先であるイタリアの大富豪の息子アンジェロが一目惚れしたという大事件が勃発する。ちはやはちなつになりすましてアンジェロにお断りしにいくためイタリアに向かうが、ちはやを迎えに来たのはアンジェロの弟レンツオ。「ちはや」に対して非常に非友好的なレンツオは兄の一目惚れの恋を何とか阻止したいとちなつと同じ目的を持っていた。


なんとなく買ってみました。カタカナ部分のタイトルから私がついて行けない(途中で投げ出したくなる)話だったらどうしようと若干おびえておりましたがそんなこともなく、とりあえずざざっと詰まることなく読めました。
展開については表紙とあらすじから想像できるものでだいたい間違いはないかと思われるとても安心設計です。一部最後の方で主人公といっしょにうおっとなりましたが(伏線に気付かず深読みしないタイプ)。
なんといいますか、これはどこのハー(以下略)というお話で、とても久しぶりに普通の恋愛ものを読んだ気分です。庶民と貴族的な人とのラブストーリーというのは普通じゃないかもですが、少女漫画とかにもよくある。少女漫画的王道ストーリー的観点から見てもとても直球ど真ん中タイプで、なんというかとてもごちそうさま。
妹を守るために奮闘する気の強いお姉ちゃんタイプのヒロインと、お兄ちゃん好きが高じていろいろ嫌みな態度を取る青年の最初はぎすぎすした雰囲気からお互いの心の内を知って……とまあこういういかにも!な展開がよいです。というか、よく考えるとシスコンとブラコンの話であったりするのですね。似たもの同士。
そして、どれだけこねくり回してもこれ以上の感想が出てこないのだけど……えー、とてもイタリアに行きたくなります。夏のイタリアはきれいそうだ……。

そして上の感想を読む限りは微妙っぽい感想となっていますが、実際の所は総じて結構好みです。ベタで何が悪い。

imgラブ&セレブ 青に恋して
あまね翠/彩織路世
小学館ルルル文庫(2008.11)
ISBN:978-4-09-452086-6
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