悪魔のソネット 男子校で秘密の召喚 / 栗原ちひろ

本の感想, 作者名 か行栗原ちひろ

前回の事件から、表向きはメイドしかしその実態は影の学校長(おまけで悪魔退治もするよ)となったジャスティン。二足のわらじも何とかうまくこなして行く毎日を起こっていたが、ある日謎の転校生がやってくる。妙に悪魔方面への造詣が深い転校生は、何のかんのとジャスティンにとりついている悪魔のレクスと意気投合してしまう。


悪魔のソネット第2巻。第1巻の時よりずいぶんと面白くなっていたように思います。いろいろ理由を考えてみたんですが……、まずはこの巻でメインキャラクターの掘り下げが行われたこと(今回はレクスの手下エルデン)、そして前回は若干上滑り気味かなぁと感じていたギャグ要素に違和感を感じなくなったことかなぁ……?相変わらずジャスティンの感覚は少しどころかだいぶずれてはいますが。あとは、逆ハーを押してはいるものの、これは逆ハーじゃなよなぁと思ったところかな~?確かに、女の子はほとんど出てこないけど実質的には相手方は決まったようなものだし。

人間と、そして悪魔と種族が違うためのすれ違いと、悪魔の中でも属する階級が違うために起きるすれ違い。それらを描きつつもジャスティンとレクスの無自覚な両思いモードへの突入にいろいろニヤニヤ……しそうになりましたが何かが決定的に足りないような気がします!(主にジャスティンサイドに不足するもの)もうちょっとのところで美形嫌いというところが生きてくるので……面白いですね。
今回はエルデン編だったので、次回あたりにレクスの手下その1のルーナエがやってくるのかなぁと妄想しているのですが、彼は彼でナルシストなところが結構面白いので今から楽しみです。しかし、イラストを見る限り某囲碁マンガ(注:実はまともに読んだことありませんアニメは一時期結構観てました)のライバルを思い出してしまって困ります。

img悪魔のソネット 男子校で秘密の召喚
栗原ちひろ/新堂まゆ
角川ビーンズ文庫(2008.01)
ISBN:978-4-04-451410-5
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