≪女帝≫1995 運命のタロット12 / 皆川ゆか

本の感想, 作者名 ま行皆川ゆか

≪愚者≫の協力者となってしまった片桐先輩に事情を伝えるのに躊躇するライコ。しかし、そんな彼女にはお構いなしに会堂に封印されたはずの≪太陽≫とその協力者がライコに襲いかかる。学校を舞台にした戦闘中、時の縦糸からはじき出されたライコが飛ばされたのは……


とても気になるサブタイトル≪女帝≫1995、運タロ第一部ラスト2冊です。
そして、中盤まで読んでこのタイトルはそういう意味か!と納得。すごくいろいろ綿密に伏線はりまくりだなぁと感心することしきりです。

≪太陽≫(というより坂崎)との戦いの中で、戦いの中だからこそ気付いてしまった自分の気持ちに動じるライコ。そして悩む暇もなくひとり飛ばされそこで出会ったのは……と息つく暇もない驚きの展開の連続にただただついて行くのに必死でした。そして、いろんな人が時間移動しているおかげでこの人(?)はどこに基点を置く人なんだーと、若干理解の限度を超えています!大変です読み直さないと。

唯とのやりとりはやっぱり頬が緩むものがあるんですが、その奥にある物に気付いてしまって心の底から喜べないというライコの切なさなんかを感じてしまい、時の流れというのは無情だなぁと思いました。そして、前巻に引き続き大河(兄)は本当に************じゃないかという疑惑とか、ライコと≪女帝≫が****のはミスリードかなぁとかむしろライコも≪女帝≫も≪女教皇≫も****でファイナルアンサーでいいんじゃないかなどいろいろ思いながら、そして第一部最後まで読むと分かるのかなぁと思いながらひとまず読みます。

≪女帝≫1995 運命のタロット12
皆川ゆか/乱魔猫吉
講談社WHティーンズハート(1996.05)
ISBN:4-06-199391-7
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