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封印の女王 忠誠は恋の魔法 / 遠沢志希

アダリアの女王リーゼロッテは、その若さから周囲に助けられながら国を治めていたが、ある日女王を不要とする一派のクーデターから辺境の地へ身を隠すことになる。しかし、リーゼロッテがいないと魔獣を封じる”ゲート”の封印の力が弱くなり、国や民に被害が出る。女王としての責務を果たすため、リーゼロッテは一念発起して単身で城に戻ることにするが……

第6回ビーンズ小説大賞優秀賞受賞作品の改稿作品。未熟な女王様がその未熟さに気付き、強くなり、周囲の助けを借り本物の女王様になるまでのお話。

破綻しているとか読みにくいとか途中で読むのやめたくなるとか思うようなこともなく、堅実に読ませるお話だったと思います。女王様が自分の過ちに気付き、成長していく姿がとても好印象。女王様がいい子だったのでひとつフォローしておこうと思うのですが、彼女は決してわがままじゃないよただの世間知らずないい子だよ!助けられてばかりじゃなく自分で動くという行動力が好きかな。
少年から大味青年、裏表激しそうな聖職者にやる気のあるんだかないんだかのお兄ちゃん、そして正統派と各種よりどりみどりで男の人出てきますが、今のところは固定役はひとりかなぁと思いながら、女王とその人の微妙な距離感に小ニヤニヤ。こういうやりとり大好きです。

サブタイトル詐欺な所(恋の魔法いうほど恋してません。まだこのタイトルは早いんじゃ?)と表紙微詐欺な所(表紙の二人は中盤空気)とあからさまに「次回に続くぜ!」という所(注1)を除けばわりと良かったんじゃないかなぁと思います。

封印の女王 忠誠は恋の魔法
遠沢志希/梶山ミカ
角川ビーンズ文庫(2009.03)
ISBN:978-4-04-454601-4
bk1/amazon

***

(注1)気になって受賞作発表の講評等が載っている去年のザビ(10号)を引っ張り出してきたんですが、審査員の荻原さんのこんなコメントが。

シリーズ化を考えるには完結しすぎている物語ですが、他のかたがたもシリーズ化の思惑ばかりで賞に応募すべきではありません。

投稿時点ではちゃんと完結していたらしいです。ビーンズ文庫はデビュー作からほぼシリーズ化決定してますが……、うーん、「あれ」との決着、綺麗につけようと思えばつけられるし、あの「妙な手紙」なければここでさくっとエンドマークでもあんまり問題ないので綺麗に終わっていてもいいんじゃないかな?と思う内容だっただけにこの変更はいいのかどうかよく分かりません。

あと、「シリーズ化の思惑」のある作品が投稿されるのは、ビーンズの受賞作がほぼシリーズ化されてる事が起因すると思います。上下とか上中下くらいになるよう加筆修正、程度だったらいいんですがだいたい5冊くらいはいくからなぁ……。

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