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嘘つきは姫君のはじまり 恋する後宮 / 松田志乃ぶ

「身代わり姫君」として後宮にあがることになった宮子。それぞれ個性の強い帝の妃たちに圧倒されつつ、東宮のお妃候補No.1といわれる皇女・鳩子のその特異な性格に圧倒されつつなんとか日々を送っていた。宮子自身も有力な東宮妃候補であることから、鳩子と宮子をそれぞれ旗印に、後宮上げての一大イベント「美女合わせ」が行われることになってしまい……

やむにやまれぬ事情から、さる高貴な姫君の身代わりとして「姫君」業に精を出す素朴な少女・宮子の波瀾万丈な物語、第三弾。今回は後宮を舞台に華々しい女たちの争い(注:どろどろしてません)が繰り広げられましたが……、お妃たちがとても強烈で面白くて、もうなんというかとてもお腹いっぱいです。女性陣が強くてたくましくて面白いお話は大好きです。
馨子姫もたいがい強烈ですが、中宮をはじめとし、馨子も顔負けのやんごとなき女性陣……すごすぎる。そしてお妃たちの連係プレーに思わずじんときてしまう。

サブタイトル通り、後宮を舞台にさる女性の秘めた恋に絡めたミステリー有り、そして物語のもうひとりのヒーローである東宮の次郎君の宮子に対する男前な恋心を描いた作品でもありました。目下の宮子の恋人である真幸は……えー、数ページしか登場なかったので次回に期待かな……。読者の立場から言うとあまりにも真幸の影が薄すぎて次郎君がとてもかっこよかったので「もう次郎君で」という展開でも十分OKなんですが(とても失礼)。しかし、個人的にはもうなんかいろんなところでいい味を出してる蛍の君がイチオシなんですが!
次以降のゆれる宮子のゆれる乙女心や宮子のためにと気持ちを抑える次郎君、そしてがんばれ真幸君あたりにとても期待ですね。

img嘘つきは姫君のはじまり恋する後宮―平安ロマンティック・ミステリー
松田志乃ぶ/四位広猫
集英社コバルト文庫(2009.03)
ISBN:978-4-08-601269-0
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