≪隠者≫は影に 真・運命のタロット7 / 皆川ゆか

本の感想, 作者名 ま行皆川ゆか

≪星≫とその協力者のリンダに連れ去られたライコを救うために、プロメテウスのカインと共闘することになった大河。ハワイで計画されているという37年前のフィラデルフィア実験の再現にライコが利用される予定であることを知った二人は、アメリカに亡命したソ連の研究者アルバイト博士に接触する。


≪悪魔≫の押しの強さがすごい話と、カインと大河の凸凹コンビが暗躍する話と、そしてアルバトイ博士の虚数意識論講座のお話。虚数意識論はとにかくすごいの一言ですね。一読しただけでは途中から大河並に理解できてなかったですよ!(数式が出てきた時点でアウト) ひとまず、一回転目で理解したのは「この理論が成立したらとても大変なことになる」ということでした(いやまあそれくらいは誰でも……)。

≪悪魔≫とカインの間にあるものはえらく根が深そうだなぁ、とか≪戦車≫はただ寡黙なだけでなくこっちもいろいろ抱えてそうだなぁ、とか大河のまっすぐさはいいなぁ、とか≪星≫はやっぱりぶっとんでるなぁとか、虚数意識論はすごいなぁとかいろんな雑感を。
そして、一番すごいなぁと思ったのは、この「ついに!」のラストから次の第8巻が出るまでに5年かかってるということですね。5年待った読者の人もすごいです。わたしはこのまま次読みます……。

img≪隠者≫は影に 真・運命のタロット7
皆川ゆか/乱魔猫吉
講談社WHティーンズハート(1999.02)
ISBN:4-06-199819-6
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