≪吊るされた男≫、そして……(上・下) 真・運命のタロット8 / 皆川ゆか

本の感想, 作者名 ま行皆川ゆか

ミッドウェイ海域で行われるサイキックを人工的に生み出そうとする実験、ロートワング計画の被検者として拘束されたライコを救おうと、大河と≪戦車≫、そして≪魔法使い≫が動き出す。同じくライコを取り戻そうとするカインに≪悪魔≫、そしてある目的から計画に助力するリンダと≪星≫が入り乱れる。さらに海域に謎のタロットまで乱入し、状況は混迷を極める。


真・運タロ第二部ラスト二冊(……?それぞれ上下巻なので実質4冊)のいっこめ。上下巻で感想を分けられるような内容ではなかったのでまとめて。ライコを巡ってティターンズとプロメテウスの枠を超えた争いが繰り広げられ、そしてようやく≪魔法使い≫とライコが……という展開でした。ティターンズとプロメテウス、便宜上は組分けしてますがだんだんそこらのカテゴライズも話が進むごとにどうでもよくなって……来ました今回の話読んで特に。

もうここまでくると感想もへったくれもないなぁとただただ目の前に突きつけられていく新たな真実を追いかけるのに必死でした。会堂の謎とか、≪世界≫を巡るタロットの攻防とか。タロットの誕生にまつわる謎関係とかは予想もつかない裏がありそうでなんだか大変です。
マイナスの感情が入り乱れまくるライコ争奪戦に関しては、≪魔法使い≫が本格参戦した時点で妙に安心してしまいましたが、とてもどろどろしています。大河もどろどろしてきましたがでもなぜかそこにはあの大河君の明るさがあるので救われてる……のかなぁとちょっと和んでみたり。

しかし、これまたえらいところで次巻に続く、ですので最後どうエンディングを迎えるのかとても楽しみ。

≪吊るされた男≫、そして……(上) 真・運命のタロット8
皆川ゆか/乱魔猫吉
講談社X文庫ティーンズハート(2004.05)
ISBN:4-06-259584-2
bk1/amazon

≪吊るされた男≫、そして……(下) 真・運命のタロット8
皆川ゆか/乱魔猫吉
講談社X文庫ティーンズハート(2004.05)
ISBN:4-06-259585-0
bk1/amazon