竜の夢見る街で1 / 縞田理理

本の感想, 作者名 さ行縞田理理

スクープを夢見て日々さまよう駆け出しの記者コリン。平和なロンドン市街で見かけた信じられないくらいの美形の男が幼い男の子に次々声をかけているのを目撃し、記者魂から彼の追跡取材を開始する。なんとか彼(キャスパー)との接触に成功したコリンだが、信じられない胃袋と怪力を持つキャスパーの姿にさらなる取材を続ける事を決意する。

ロンドンだー、ロンドンだ!

縞田さんの新作(……とはいっても去年の年末ですが)は現代ロンドンが舞台のちょっと不思議?かもしれないファンタジー。縞田さんの作品にしては人外率がとても低いと思います!というかこの人外率でいいんですか!

主人公はゴシップ誌を飾るスクープを狙う新人の「いい人」な記者コリン。そして彼につけ回される謎の美男キャスパーがメイン。そこにコリンのルームメイトで妙に男前のアネゴ・カッサンドラがちょこちょこ登場し、コリンの住まうフラットの個性豊かな住民たちが……ちょこっとだけ登場します。フラットの住民たちはみんなおもしろすぎる人ばっかりなので、今後の活躍に期待です。特に半地下の彼女は絡んできそう……な予感。
現代ロンドンでとてもテンションがあがってそのままのテンションでとても楽しみました(個人的に)。ロンドンもの大好きなのでそれだけでもなぜか評価が高くなるんですが、それを差し引いても面白かったです。キャスパーの秘密とは?という部分でコリント一緒にドキドキ感を味わえること請け合い。面白かったので続きも楽しみ。

img竜の夢見る街で1
縞田理理/樹要
新書館ウィングス文庫(2008.12)
ISBN:978-4-403-54133-9
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