聖鐘の乙女 谷間の百合と水の乙女 / 本宮ことは

本の感想, 作者名 ま行本宮ことは

長期夏休みに突入した学院。アティーシャは同室のネイトに追い出され、家庭教師として同行する先輩らとともに級友のトールディの別荘に招かれる。そして、別荘地の湖で出会った少女に女であることを知られてしまい、アティーシャはやむなく彼女の計画を手伝うことになる。

アティーシャ、恐ろしい子……

シリーズ4冊目。話はほとんど進んでませんinトールディの別荘。
しかしこのシリーズ、そこらへんはほとんど問題なくて、アティーシャの天然無自覚タラシをほくそ笑みながら堪能する話かと!ついにあの人も!失礼ながら心の中で爆笑しながら読んでしまいました。アティーシャの無自覚ぶりが手に負えません。

夏休みにまでジェッツ先輩に追いかけられて宝探しにかり出されるアティ。恐がりぶりが尋常ではありませんが、本格的な宝探しは後半に持ち越しかな?「水の乙女」関連では女の人も歌えてた、というところからアティの今後の立ち位置とかちょっと示されたのかなぁと思いつつ。そして、表紙にも出てる協力報酬の「赤いドレス」、次回の出番に期待していいですか!(とてもベタな展開を予想してニヤニヤした) ゲストキャラ関係では恋する女の子はつよいね、とマデリーンの恋の行方にドキドキしながら(ツンとデレが素敵に同居)とても楽しめました。

ネイト先輩は学院居残り組なので二人の微妙な関係にニヤリとすることはあんまりできないのですが、しかし夏休み後半戦でネイト先輩が参戦されないかなぁ……とそこはかとなく期待しておこうと思います。

聖鐘の乙女 谷間の百合と水の乙女
本宮ことは/明咲トオル
一迅社アイリス文庫(2009.07)
ISBN:978-4-7580-4095-2
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