一方、北嶺王として後継者争いに巻き込まれることになった皇女は、北嶺の特殊な立場を利用して他の皇子に恩を売りつけるというヤエトの作戦を実行することになる。
なんで、そこで、漫才!
翼の帰る処2の下巻。前後不覚になった姫様がヤエトの元に運び込まれ、ある意味でヤエトのピンチ、果たしてヤエトは!という所からつながっていたので、ちょっとくらいヤエトが(ある意味においての)命の危険を感じる展開[1]かと思えば、漫才から始まりました。……姫様はさすがに王者の貫禄というか自制心というかですね。でも、二人とも互いを認め合い交わす言葉のやりとりはとても良かったです。
皇位争いに絡めないからこそと北嶺を治める皇女が取るべき道筋を示したヤエト。そして、信じていた兄から距離を置き、北嶺を守るために一歩を踏み出した皇女と政治方面も大きく動き出してどうなるのかとても楽しみです。一方、ひしひしと暗雲がたれこめてきた「神」関係の謎。どうやら封じ込められていた魔物関係でも少しずつ動きがあるようで。ヤエトと対になる恩寵持ちさんといい、ジェイルサイドに関連する魔物といい、一筋縄ではいきそうにありません。そんな中で、今回のサブタイトル(鏡の中の空)に込められた複数の意味合いになるほど、と唸ってしまいました。前回もタイトルがきれいにはまりすぎて感心することしきりだったんでですが、今回もきれいだなぁ。
あと、最強の天然はセルクじゃなくて天然で人をたらし込んでいくヤエトだと思います。彼の呪いリストがどこまで増殖していくか分からないんですが、これからもリストの追加は止まらないだろうなぁと思います。苦労が絶えない主人公だ。
翼の帰る処2下 ―鏡の中の空―
妹尾ゆふ子/ことき
幻狼ファンタジアノベル(2009.08)
ISBN:978-4-344-871740-1
【bk1/amazon】
- 進展とかそういうのではなく、事故 [↩]
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