横柄巫女と宰相陛下 ノト、王宮へ行く! / 鮎川はぎの

本の感想, 作者名 あ行鮎川はぎの

聖剣の巫女となり、王となったカノンとともに王宮にあがったノト。カノンのために立派な巫女になろうとするノトだが、案の条の鉄面皮とぶっきらぼうなしゃべり方から周囲に誤解をされ、ノトを補佐するはずの副巫女や神殿女官達にいじめられる。

リリィ様が和みキャラだなんて!(好きです)

冒頭の登場人物紹介で軽く挨拶程度にネタバレしているので(本筋では関係ないところだけど、でもねぇ)、見なかったことにするといいと思います。その紹介は次巻以降だろ!ととても思いました。

シリーズ第二弾。華やかな王宮を舞台にくりひろげられる横柄(に見える)巫女と彼女が仕える王様のお話。
前回よりは悪役も無事パワーアップしてよかったなぁと思いました(少なくとも、少女小説平均レベルには達してる!)。不器用な巫女をそっとやさしく見守る王様とか、無意識に王様に胸キュンしている巫女様とか、大切な人のために一生懸命がんばる巫女様とかよかったです。がんばる女の子はやっぱり素敵だ。そして、犬がいないとわりと話がさくさく進むなぁと思いました(犬はツッコミ要員なので突っ込みだしたら話が止まる)。

で、個人的に和んでしまった縦巻ロール娘(ドリル娘)リリィ様。わたし、リリィ様がこんなにおいしいポジションを獲得していたなんて思ってもみなかった……。リリィ様はリリィ様なりに難しい立場に立たれているんですが、それを全く感じさせないリリィ様っぷりが和みます。あの空気の読めなささ(読まなささ)はリリィ様の美徳というか才能というか。なんやかんやといいながら、自分本位の理由からですがノトの世話をするリリィ様に和みました。リリィ様っていろいろあったけど、基本的にはいい人で面倒見もいいと思うんだ……。

シリーズ第二弾としては満足のできでした。ただし、サブタイトルはちょっとどうかなとおもわなくもない……。続きが出たらリリィ様よみたさに買う予感がする。

横柄巫女と宰相陛下 ノト、王宮へ行く!
鮎川はぎの/彩織路世
小学館ルルル文庫(2009.09)
ISBN:978-4-09-452125-2
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