身代わり伯爵の告白 / 清家未森

本の感想, お気に入り, 作者名 さ行清家未森

ウォルター伯爵の誘いに乗り宮殿に単身乗り込んだミレーユは、「ミレーユの身代わりをしていたフレッド」が行方不明になったため、諸事情あって「フレッドが演じていた変人ミレーユ姫」の代理を務めることになる。ミレーユ姫として大公と面会したミレーユは、大公からシアランを乗っ取った真相を聞かされ、ついにぶち切れてとある行動に出てしまう。そして、ミレーユが宮殿に乗り込み絶体絶命の危機に陥ったことをようやく知ったリヒャルトは……

ひとまずゴロゴロー。そして最強すぎるお兄ちゃんが素敵だった。

身代わり伯爵第10巻。次巻でシアラン編が完結とのことで、とても盛り上がりました。いろいろ書きたいことが多すぎて本当に困る(頬のゆるみが我慢できない)。

一番印象に残ったのは、終盤の第五師団の面々。とある事実を知ってしまい恐慌状態に陥った彼らが面白すぎました。そしてその次はミレーユとリヒャルトがお互い第三者相手にのろけまくる所。狼狽してると前置きした上でのリヒャルトの熱烈な愛の告白はシリーズでも屈指のモノではなかろうかとさえ思います。今回は終始別行動なので甘くないのかな?と思っていたら別行動だからこそのブーストのかかり具合でとてもゴロゴロしました。ニヤニヤ。
そして今回のMVPはフレッドお兄ちゃんで確定かなぁ。フレッドのことだから、の一言で済むとは思うんですが、最強すぎます。どんな恐ろしいことが起きたのかは詳しく語られていないので、きっと酷いことになっていたんだろうと違う意味で笑いが止まらなかったです。あと、笑いが止まらなかったと言えばアンジェリカの素敵具合もすごかった。

次巻でようやく合流か、と期待を持たせておいて最後の10ページくらいでなんだとその展開!と気になりすぎる幕引きでとても困ります。どうなるんだろう!ミレーユの鉄拳が見事に炸裂するのと無事合流できることを祈りつつ、次巻が楽しみでなりません。

あ、あと父超がんばれ。

身代わり伯爵の告白
清家未森/ねぎしきょうこ
角川ビーンズ文庫(2009.10)
ISBN:978-4-04-452410-4
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