嘘つきは姫君のはじまり 姫盗賊と黄金の七人 / 松田志乃ぶ

本の感想, 作者名 ま行松田志乃ぶ

駆け落ちをしたはずの大姫を市で見かけたという有子姫。姫の証言の真相を突き止めるべく、宮子は馨子らとともに市にでかけるが、そこである騒動に巻き込まれ、女盗賊である竜田に救われる。救われついでに竜田が属する盗賊団・春秋党の屋敷・百舌殿に一旦身を潜めることになった宮子達だが、百舌殿では春秋党の首領・山崎の入道が殺されるという事件が勃発。後継者争いに決着をつけるべく、宮子は単身後宮に戻りとある鏡を手に入れるという役目を負うが……

宮子が一人で推理をがんばる……(けど結末は……

シリーズ4冊目と5冊目は上下巻でみっちりとミステリーでした。上巻の中盤で宮子は一人後宮で別行動になり、次郎君や蛍の宮、そして宮子と同じく後宮に潜り込んだ盗賊の一味と力を合わせて鏡を探し、宮子は入道殺人事件の真相にたどり着こうとするんですが……報われないなぁ宮子は(そこが味といえば味)。連続殺人事件の真相については、かの人の秘められた思いなどがかなり重くそして予想外でした。

次郎君と蛍の宮が宮子に手を貸すのですが、次郎君は歯止めがかからないし蛍の宮は「お、おまえはついでだ!」とほほえましいしでいろいろむふふと思いました。ゴールが誰になるかというのはおいておくとして、やっぱり蛍の宮はいいなぁ好きだなぁ。後書きによると、次巻以降は一気に恋愛分が加速する模様。宮子と「彼」の別れのシーンとか書いてあって、だだだだ誰!と今からとても楽しみです。私は個人的には真幸さんイチオシなんですが(幼なじみ好き)、彼も宮子以外にフラグ立ってて……いやでもやっぱり最後は初心に!

img嘘つきは姫君のはじまり 姫盗賊と黄金の七人(前編)
松田志乃ぶ/四位広猫
集英社コバルト文庫(2009.07)
ISBN:978-4-08-601310-9
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img嘘つきは姫君のはじまり 姫盗賊と黄金の七人(後編)
松田志乃ぶ/四位広猫
集英社コバルト文庫(2009.10)
ISBN:978-4-08-601340-6
bk1/amazon