横柄巫女と宰相陛下 黄金の悲喜劇 / 鮎川はぎの

本の感想, お気に入り, 作者名 あ行鮎川はぎの

上位神殿への参拝のため、リリィの一族ランダルセ家が治めるセオディラ地方に旅立ったノトとカノン、そして領地で行われる二十年一度の大祭の主役に抜擢されたリリィ。リリィをライバル視する彼女の従妹・アリスとその母親のしくんだとある「陰謀」が元でランダルセ家のお家騒動に巻き込まれるノトは……

いやぁ、よく転がった転がった。ノトの「原因不明の動悸」が「中毒」まで進行したようです。

二ヶ月連続刊行の横柄巫女第4巻。王宮を飛び出しての「ゴージャス」ランダルセ家分大増量の本巻、とてもゴロゴロしました。巻が進むごとにお気に入り度がアップしていっています。
なによりノトの動揺がかわいくてかわいくて!カノンもカノンで表面上冷静に、しかし読んでる方からするとなんてすばらしい天然!と思わずにはいられない「ノト大好き」行動をとるしで読んでて疲れました(ニヤニヤを押し殺すのに)。お約束のシーンのあれやこれやとそれに対するノトの反応がかわいかったです。そして、犬のツッコミも毎度ながらにすばらしい。

ついでに、我らがリリィ様が大活躍!ランダルセ家の人々の浅はかさにはははとなりましたが、リリィ様は愛すべきお方です。リリィ様はあんなんだけど基本的にいい子ですからねぇ!しかし、かの人の再登場とか、リリィ様と似たような従妹の活躍などで若干胸焼け……。リリィ様系統の人が二人以上いたらうっとお(略)。でも、従妹さん、まだ出てきそう……?(リリィ様だけで十分)

何のかんのと着実に足場を固めていくと同時にノトへの想いを自覚したカノン、そして未だカノンへの想いの名前に気付いていないものの、カノンとの絆を深めそして「中毒」にまでなってしまったノトの今後が気になります。ノトの聖獣の巫女という立場上、すんなりとゴールインというわけには行きませんが……!

img横柄巫女と宰相陛下 黄金の悲喜劇
鮎川はぎの/彩織路世
小学館ルルル文庫(2009.12)
ISBN:978-4-09-452140-5
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