悪魔のソネット 永遠の扉は二人のために / 栗原ちひろ

本の感想, 作者名 か行栗原ちひろ

ベネットが実行しようとする魔界への侵攻を食い止めるために力を尽くすジャスティンだが、瀕死の重傷を負ったレクスは魔界に連れ去られてしまう。行方不明の父親と合流し、ジャネットはユリアンや人間界に残ったエルデン達と人為的に作られる魔界への「門」の成立を妨害工作を開始する。

悪魔さんたちがちょっと面白かった。

超絶美形悪魔と美少女(ただし趣味が変)の悪魔ラブコメ第4巻。国というより世界をゆるがす大事件が起こっていたわりには平和に解決した印象が強い最終刊でした。

めでたく両想いとなっているため、このシリーズの見所でもあるジャネットとレクスの「やるかやられるか」(注:ジャネット観点から)のやりとりはない代わりに要所要所に糖度の高いやりとりがあったのがとても感慨深いです。ジャネットも、やればできる子というかそんな感じで。
いろんな愛の形があって、歯車がかみ合えばこんな結果にはならなかったんだろうなぁという結末を迎えたかの人、あの人にとったら最良の終止符だったのだろうかと少し考えてしまいます。

そして最後の方の悪魔さん達が面白かった。ちょっとだけしか出ていないからというのもあるんだけど、とても強烈。このシリーズは脇陣が好きだったのだけど、この悪魔さん達のテンションの高さも好きな部類だ。ちょっとした小話とか読んでみたくなりました。

img悪魔のソネット 永遠の扉は二人のために
栗原ちひろ/新條まゆ
角川ビーンズ文庫(2010.02)
ISBN:978-4-451413-6
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