フォーチュン・オブ・ウィッカ タロットは星を導く / 月本ナシオ

本の感想, 作者名 た行月本ナシオ

超幸運体質のアイリは、(自らの力で)憧れの外務省への入省を果たす予定だったが入省式の当日に新設された「七星守護物対策室」への配属を命じられる。個性的な面々で構成される対策室の中で超不幸体質のハイヅカと組むことになったアイリは、七星守護物に関する事件を早速調査することになる。

超不幸体質というのも、ギリギリのところで死にはしないからある意味凄い幸運なんじゃないかと思ったりした。

昔に大賢者が力を込めた不思議力が満ちあふれていて、統一政府っぽい組織や不思議力を操る敵対組織がでてきて、でも不思議だけじゃなくて車とか飛空挺があったりと(不思議力で動いてるかもしれないけど)、そんな世界。慣れるまでちょっと違和感を感じてましたがこんなものかーと思ったらまあこんなものかな、と。

アイリの「呪われろー」という元気さがよいですね。幸運体質を緩和するために呪いグッツを集めてますが、もはやもうあれは趣味の域。対する相棒のハイヅカ氏は不幸体質を克服するために幸運グッツを集めて(略)。足を引っ張りながらもハイヅカに追いつきたいと奮闘するアイリが可愛かったです。凸凹コンビはよいです。

ただ、戦闘シーンがとっちらかった印象があったのと(私の感覚に合わないだけかと思うんですが)、タロットモノに(ごく一部を除いて)あまりときめかないのでぐいっと引き込まれることはなかったなぁ、と。でも、主任が好きなので続きはきになる……!

imgフォーチュン・オブ・ウィッカ タロットは星を導く
月本ナシオ/薄葉カゲロー
角川ビーンズ文庫(2010.06)
ISBN : 978-4-04-451114-2
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