花姫恋芝居~誤解しあうも互いの縁~ / 宇津田晴

本の感想, 作者名 や~わ行・他宇津田晴

香琴が長旅の疲れと無理な「鍛錬」から風邪をひいてしまったため、予定を変更し義賊が出るという街に逗留することになる。銀咏の昔なじみが経営する宿で香琴を休ませつつ、一行は義賊の情報についても収集をはじめる。義賊騒動は碧天様子を探るために忠越が送り込んだ間諜も巻き込んでの世直しとなり……

右腕対決が白熱して参りました!

天然公女とその婚約者の目も当てられない熱々ぶりが楽しいシリーズ第5巻。香琴が風邪をひいていつも以上に天然が酷いことになっていて真顔で読めません。ただでさえ酷いのにあれ以上ですよ、あれ以上。恐ろしすぎる。
今回、香琴と碧天については1回お休み感がちょっとあって(いつも通りの3歩進んで2歩下がる、程にはすすんでないというか)、銀咏の謎に満ちた過去の一端をちょっと見せちゃうよ、と碧天の右腕の座を狙う弟君のあれやこれやとそれに巻き込まれた哀れな忠越の部下、がメインだったように思います。……サブタイトルが右腕対決だーと気付いたのはついさっきです。

この腹黒対決が個人的にとても好きで、そして自分たちをダシに腹黒対決が行われていることに気付いていない香琴と大樹がこれまた面白くて!個人的にはとても楽しめました。直接対決が楽しみすぎるんですが、もうそろそろですか!

img花姫恋芝居~誤解しあうも互いの縁~
宇津田晴/山下ナナオ
小学館ルルル文庫(2010.06)
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