つがいの歯車 さいごの王となくした記憶 / 時生彩

本の感想, 作者名 た行時生彩

現代日本から異世界に「呼ばれて」やってきたカナエは、カガール帝国の皇帝サジエルの妻となる。紆余曲折を経てサジエルと想いを通じ合えたカナエだが、カガール帝国を憎む者の陰謀で戦争が引き起こされようとして……

いろいろ切ないけど、幸せな物語。

元オンライン小説の書籍化「つがいの歯車」第二巻。なんと一巻の感想書くの忘れてたよ!ということで感想は初書き。オンライン版は一応全部読んでいたのですが、忘れていたところもあってもう一度楽しめました。……さすがに(ネタバレネタバレ)とかは途中で思い出しましたが。

異世界にやってきた女の子がその世界の皇帝と結婚しちゃって両想いになる、というところまでは前巻で終わってしまっているので、そのあたりのドキドキ感はなかったのですが、不思議魔法使いの秘密や、皇帝に仇なす者の辛い末路など、わりにシリアスな展開が続きました。カナエちゃんのやさしさとにぐっとき、キュウの抱き続けていた想いの重さにしんみりとしてしまいました。
と、主人公周りは鉄板なのでおいておくとして、個人的には(ある意味)物語のキーを握るアギとその奥さんのナレソメとかが気になりすぎます。特別編とかありませんか~!(無理な話)

imgつがいの歯車 さいごの王となくした記憶
時生彩/二星天
イーストプレス レガロ(2010.02)
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