人形の館と鳥籠の姫 ダイヤモンド・スカイ / 本宮ことは

本の感想, 作者名 ま行本宮ことは

広大な古い洋館で多数の人形と共に従者フォースとたったふたりで暮らすディレンシアの世界は17歳の誕生日を境に大きく変わる。何者かにより突如襲撃を受けた館、館に現れた謎の「海賊」、そしてフォースの安否、次々と起こる大事件を前に、ディレンシアは海賊と共に外の世界に出ることを決意する。

あっと驚き物語の序章でした。

閉じられた世界で繰り広げられる排他的というか廃園的(こんな言葉があるかは知らん)なファンタジーかと思えば、アクションあり変な海賊ありのSFだったよ!(※SFについて全く詳しくないので、オーバーテクノロジーっぽい描写が出てきたら私の中ではとりえあえず全部SF) ふたりだけの世界ががらっと変わっていくところは先がどうなるかわからなくて、本当にドキドキしました。

うわこの執事うんさんくさすぎるっと思っていたらお嬢様含めて謎に包まれすぎです。お嬢様の日常を壊す事件、やってくる愉快な海賊たち、執事の謎、世界の謎。序章も序章すぎるので、どう転ぶか分からなくて続きを読まないとどうともいえないですね!という演出で憎すぎます。私、ラピュタ的ノリな「海賊船に乗り込む育ちのいいお嬢様」な日常とかすごく好きなので、そこら辺も期待しています!これは続きが待ち遠しい。

img人形の館と鳥籠の姫 ダイヤモンド・スカイ
本宮ことは/伊藤十明
小学館ルルル文庫(201.08)
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