東方妖遊記 神々の箱庭にて / 村田栞

本の感想, 作者名 ま行村田栞

「水があると果てしなくふくらむ」土の妖・息壌がどこまでも巨大化してしまうため、その回収方法を見つけるために連れの妖とともに神の住まう崑崙に向かった晄は、そこで一癖も二癖もある神や妖たちと出会い……

もふもふ!に和む。

莉由の不思議な力の謎があかされる話と、ツンデレ西母王さまが初登場される話と、もふもふが仲間入りするお話全三話。全て神様関係が絡んでくるお話で、どの神様もどこかおかしくて(そしてたまに格好良くて)、そしてマスコットキャラクター的な妖はかわいくていろいろ和みました。一番和んだのはもふもふですが、二番手はたぶんあの謎(正体はすぐ分かりますが)のおっさんです。

和むと言えば、晄の連れの妖たちのやりとりも妙に和んでしまいました。この子達、こんなにナイスボケとナイスツッコミの素質の持ち主だったかな……?本編の本筋がシリアスで、仲間になった理由もシリアスなものだったからそのシリアスさに隠れていただけかもしれませんが、とにかく皆さんのやりとりが面白くてほんわりしてしまいました。そして王子の健気さにも違う意味で和まざるをえませんね!全く相手にされていないのにがんばる王子の心意気に敬服です。うまくいくとイイデスネ!

img東方妖遊記 神々の箱庭にて
村田栞/伊藤十明
角川ビーンズ文庫(2010.10)
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