そして花嫁は恋を知る 黄金の都を受け継ぐ姫 / 小田菜摘

本の感想, 作者名 あ行小田菜摘

強大な力を誇るブラーナ帝国の皇女エウノミアは現皇帝の一人娘であり、彼女の夫となる人物が次の皇帝になると目されていた。そんなエウノミアの教育係として、週に一度大学からやってくるリフィニクスから歴史を学ぶことにより、エウノミアは戦争を早く終わらせたいと強く願うようになり……

驚きの三世代物語

既刊でのヒロインだったエリスセレナたち三姉妹の母親の物語「黄金の都を受け継ぐ姫」、エウノミアの父親・レオンの嫁取り物語「緑の森からきた王女」、そしてエリスセレナの新婚話の小話の三世代に渡る物語収録。
今回は複数話収録ということで、憎まれ役なしのあっさり目の展開。メインの二本についてはそれぞれじっくり読んでみたいなぁと思いつつも、面白かったです。糖度もいつも通りの薄目なんですが、個人的にはこれくらいでちょうどいいので好きだなぁ(と、後書きに糖度が足りないとかそんなお話が書いてあったので)。皇族・王族としての覚悟のあるお姫様は格好良くてよいものだ。

レオンとアマリエの物語では、あの人はもしかして異母姉では!と邪推しましたがそれ以上でした。私の洞察力はまだまだです。

imgそして花嫁は恋を知る 黄金の都を受け継ぐ姫
小田菜摘/椎名咲月
集英社コバルト文庫(2010.10)
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