鳥籠の王女と教育係 恵みの環の魔王 / 響野夏菜

本の感想, 作者名 は行響野夏菜

アレクセルとの婚約を解消したものの、公には未だ婚約者として扱われるエルレイン。近々執り行われるアレクセルの誕生祝いに向けて「アレクセルとよりを戻せ」と攻勢を強めるアレクセルの母から逃れるため、ゼルイークの力を借りて犬の姿となる。しかし、その魔法は理に反する魔法で……

読めば読むほど、前シリーズの無念が……!

気を抜けば嫌みの応酬からバカップルのイチャイチャ物語になりかねない話になってしまったシリーズ7冊目。今回はエルレインがタイムスリップしてしまい、昔のゼルイークに出会うお話。今回出てきた「イズー」という言葉に、ダナーク魔法村でのイズーの役割って何だったんだろうなぁと悶々と知りたい欲が出てきて本当に困りました。あのシリーズの着地点が……未だに気になって仕方ありません。

それはさておき、晴れて(未公認ながらも)カップル成立のエルレインとゼルイークが本当に信じられないくらいバカップルでもうなんて言ったらいいのか。ここはもう突っ込むのもあほらしいので置いておいてですね、妙にかっこいいアレクセルとか妙にかわいいオルフェリアのあれこれなやりとりにニヤニヤしました。なんというか、アレクセルってちゃんと王子様だったんだなぁと今更ながらに確認してしまいました。

あと、帯の下のイラストがめちゃくちゃかわいいです。もふもふとカエル。

身近なところにたくさん(いろんな意味での)強敵がいてどの問題も容易に片付きそうにありませんし、謎は深まるばかりなのでとりあえず続きに期待。

img鳥籠の王女と教育係 恵みの環の魔王
響野夏菜/カスカベアキラ
集英社コバルト文庫(2010.11)
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