賢者の秘密と黄金の腕輪~乙女は天使に囚われる~ / 吉田縁
名家の令嬢ルビーは、出家した父の訃報を受け、その確認のため義母とともに修道院に向かう。途中、謎の襲撃を受け義母と離ればなれになり、方々の体で逃げ出したものの殺気だった民衆に襲われかけるが、謎の青年ミケーネに助けられる。父の残した腕輪の秘密をミケーネが解読してくれることになったため、ルビーはしばらくミケーネの家にやっかいになることとするが……
ミケーネのギャップがいいですねこれ。
さらさ文庫創刊第2弾は、わーひさしぶりに吉田さんだ!と喜び勇んで吉田さんの本を買ってみました。吉田さんの物語を読んだのは大変久しぶりだったんですが、相変わらずの硬派なところに甘さが加わったかな?というお話でした。
おお、なんか少女小説には珍しく本格的(?)にラテン語出してきて謎解きしているよ!と妙なところに感心しつつ、なかなかデレないミケーネ先生にある意味はらはらしていました。
物語はテンポ良くすすんで、最後はなかなかにハッピーエンドで面白かったんですが、やっぱり、その、なんというか、最後の数ページは完全に蛇足というかなんというか。レーベルの売りらしいので避けては通れない道みたいですけどね!
きれいにまとまってはいると思うんですが、ところで、おかあさんどうなったんでしょうか。これだけちょっと消化不良。
賢者の秘密と黄金の腕輪~乙女は天使に囚われる~
吉田縁/SHABON
さらさ文庫(2011.08)
【bk1/amazon】