桜嵐恋絵巻~火の行方~ / 深山くのえ

本の感想, 作者名 ま行深山くのえ

内裏への出仕を始めた雅遠は、ある出来事から帝が寵愛する女御の身を守るため、女御を詞子の屋敷にかくまうことにする。女御を狙った事件は、父から雅遠に命じられた結婚話も絡んでいるようで……

雅遠の華麗なる出世物語のはじまりー。

シリーズ第3巻。詞子とのバラ色の人生のために、自力で出世してみせる!とやる気をだした雅遠がひとまず事件に巻き込まれる話。
その人柄と面倒見の良さで、着実に味方を増やしていく雅遠の様子が好きです。こういうサクセスストーリーは非常に好みです。シリーズ進んでいく内に挫折もあるとは思いますが、でも一歩ずつ進んでいく様子は読んでいてワクワクしますし、なにより気持ちいいのでよいものです。帝と頼りになりそうな女御も密かに味方につけた雅遠と詞子。今後期待される援護射撃がちょっと楽しみ。

一方で、これツンツンしてるけどきっとお兄ちゃん好きなんだろうな……(実は)と思わせるそぶりムンムンの雅遠の弟・利雅のオチが!ちょっとこれ面白いわ。嫌みたらたらと思わせておいての隠し球に転がりそうになりました。雅遠の弟、詞子の妹、このふたりも(個人的には)要チェックだなぁ……!

img桜嵐恋絵巻~火の行方~
深山くのえ/藤間麗
小学館ルルル文庫(2009.07)
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