鳥籠の王女と教育係 魔王の遺産 / 響野夏菜

本の感想, 作者名 は行響野夏菜

筆頭位の退位と「魔法使いをやめる」ことを正式に切り出すことができたゼルイークは、エルレインとともに幸せな未来を掴み取れるかと思われたが、ある日突然、エリアルダの魔法のみなものとである「イの王」の気配が消えてしまう。急いで魔界に戻ったゼルイークからの連絡もなく、不安な日々を過ごすエルレインはゼルイークを追い魔界に向かう。そして、エルレインに事件の原因を教えたのは、予想外にもエルレインたちに関係するある魔族だった。

さすがのクライマックス直前、先が見えない。

毒舌王女と毒舌魔法使いの毒舌ラブコメ(最近ちょっとシリアス)、最終一つ手前の物語。もう中盤まで直視できない程度にラブラブしていたのが一転、えらい事件が起こり、そしてこの展開だとこの選択肢しかないよなぁ…という選択肢をゼルイークが選び、でもエルレインは!というところで最終巻を待てという生殺し状態です。
生殺しといえば、王子とリオのあれこれも、生殺しだなぁ。もうこれは確定レベルの「良い感じ」なのに、王妃として決定的に不向きなリオが、リオが…!でも、この二人も、王女と魔法使いも、うまく行って欲しいし、どうしたら上手くいくの?って思ってしまう展開なんですがどうやらうまくいくらしい…し。これは最後まで早く読みたいなぁ。ということで、連続刊行で良かったなぁと思いました。

そして、読了してから表紙の帯を外して、シリアスな緑色に笑いました。緑色の時も、やれば出来るんだ…!

img鳥籠の王女と教育係 魔王の遺産
響野夏菜/カスカベアキラ
集英社コバルト文庫(2012.01)
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