戦う王女と迷える騎士~神とある国の物語~ / 剛しいら

本の感想, 作者名 か行剛しいら

ゴシュラムの王女ミーナ姫は、最近国内で頻発する野盗を成敗しているという「黒い騎士」の存在。黒い騎士の正体が自分の兄(双子のどちらか)ではないかと睨むミーナは、城から出るチャンスを得て、黒い騎士探索に出かけるが、そこで野盗に襲われてしまう。そんなミーナを救ったのは当の黒い騎士で、更に「神様」の手助けもあり黒い騎士に弟子入りすることになってしまう。

元気なお姫様はよいものだ。

「神の眠る国の物語」の子ども世代のお話。シーナとゴート王の娘さんがヒロインです。……ところで、金の王様と銀のお姫様のツンツンカップル物語のお話の続きは、続きは……うんまあ考えない方向で。

母親の影響でかなり活発に育ったお姫様、陰のある騎士、そして相変わらず「おせっかいで人が好き」な神様とこのシリーズの良い所がぎゅっと凝縮されていた物語でした。このシリーズは全体的に女性が「強くてたくましい」ので好きだなぁ!ジョージア(レディ騎士)の娘さんのジュリアちゃんもミーナのよき理解者かつ男勝りの所があって、読んでいて楽しい楽しい。
前シリーズのあの人達この人達のその後がわかるというのも、前シリーズを読んでいた人には嬉しいおまけ。更におまけで神様誕生秘話まで書き下ろしてあって、なんだかお得感がありました。

結構綺麗に終わってはいるのですが、シリーズ開幕とあるので続くのかなぁと、続くのなら続きも楽しみだなぁと思っています。

img戦う王女と迷える騎士~神とある国の物語~
ビーズログ文庫(2012.01)
剛しいら/佐倉汐
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