花嫁の選択 風の国の妃は春を忍ぶ / 小田菜摘

本の感想, 作者名 あ行小田菜摘

和平の証としてオルドブライの皇子アスライに嫁いだフレンドルの皇女イリーナは、オルフドブライの首都イルツークに向かっていた。アスライの異母弟メルキデイに出迎えられた二人は、メルキデイからアスライの第一夫人リイファが男児を出産したということを告げられる。

アスライさんってこんなに甘かったかー!

政略結婚で征服国に嫁ぐことになったお姫様と、そのダンナとなる帝国の皇子さまの、二巻目にして愛が燃え盛っていたお話でした。小田さんのお話にしては、糖度が、糖度が!(今まで「結婚してから」の続編の物語もあったのに、ここまで甘くはなかった…)

今回のヒロインは第二夫人となりますので、第一夫人とのガチンコの勝負(から芽生える友情か、第一夫人がコテンパンにやられるか)を楽しみにしていました。期待はある意味では裏切られることはなかったのですが、ガチンコ勝負の結末が少し寂しいものでしたねぇ。個人的にはリイファは嫌いになれないタイプの方なので、幸せになってほしいのですが。

アスライは目指せ引退(?)からは遠のいてしまいましたが、果たして彼が引退できる日は……多分来ないと思うけど続きも楽しみ。

img花嫁の選択 風の国の妃は春を忍ぶ
小田菜摘/池上紗京
集英社コバルト文庫(2011.08)
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