海上のミスティア 闇の使いと愛を語る騎士 / 梨沙

本の感想, 作者名 や~わ行・他梨沙

エダを連れ戻すためにやってきたのは、有力貴族の子息サミュエル。彼女のために開かれる舞踏会までにエダを船から下ろそうとするサミュエルに、エダは彼に自分の決意を理解してもらおうと無理をおしてミスティアの責務を果たす。そんな中、敵船と交戦したルティアナ号は戦闘に勝利し、敵兵を捕虜として捕らえる。アンディは祖国との連絡を取ろうとその捕虜に接近するが……

不毛三人組がツボに来た。

シリーズ5冊目はちょっとイラっとするゲストキャラの登場。なんか胡散臭いなぁと思ってたら、中盤以降の発言がいちいち素敵に空気を読んでいなくて、エダやミタスは大変だなぁと思いました。しかし、彼はいい憎まれキャラだ。エダもエダで、頑張ってるのはわかるんだけどちょっと空回りしている部分もあるから、青春だよねぇとかなんとか思いながら。つまりはエダにもちょっといらっとしてしまったんですが、ヒロイン補正で応援したくなるこの不思議。

今回はミタス5人+アンディが勢ぞろいするところが結構多くて、ああいう雰囲気好きだなぁって再確認してしまいました。牽制しあうでもなく、なんとなく「お互いに認め合ってる」という関係が好きです。好きといえば、ライハルトさんが坂道を転がり落ちたのにおおおっとびっくりでした。終盤まで粘るかと思えば、結構早かったですね。
今回はイレギュラーな対応ということで、教官さんのオトコマエなところもたくさんあって個人的には美味しかったです。ああいう大人はすきです、かっこいいー。ワグナー艦長の因縁なんかも徐々に明かされ、この先の展開も気になるので続きをば。

img海上のミスティア 闇の使いと愛を語る騎士
梨沙/凪かすみ
一迅社アイリス文庫(2010.10)
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