双界幻幽伝 箱庭は四面楚歌! / 木村千世

本の感想, 作者名 か行木村千世

黄巾党の資金源を探るため、そして「混沌魔王」と呼ばれる蒼刻の兄の足取りを得るため、蒼刻は朧月とともに朧月の実家である黒烏州に向かう。朧月の兄・静心の協力も何とか得ることのできた蒼刻は、朧月の屋敷を拠点に捜査活動を開始する。

四面楚歌とは、すなわち武人さんの状況……。

やることなすことニヤニヤしかできない、朧月ちゃんと武人さんのアレコレが楽しいシリーズ第4段。ふたりともどう考えても両思いなのに、まだ通じあっていないなんて!いや、武人さんは(たぶん)察してるけど、朧月ちゃんに伝わっていないなんて!あー、楽しい。蒼刻ちょっと離れろ!と(兄や侍女じゃなくても)突っ込みたくなる彼のスキンシップと、朧月のドキマギに笑いを噛み締めてしまいました。

蒼刻の強烈な兄の登場と、かなりいい性格の弟のお手紙が面白かったので、三兄弟揃ったところを見たいなぁと思い、そして黄巾党のアレコレも気になるなぁと思いつつ。続きも楽しみですが、公式あらすじの「まさかの擬似新婚生活に突入」はちょっと違うと思います。

img双界幻幽伝 箱庭は四面楚歌!
木村千世/くまの柚子
ビーズログ文庫(2012.03)
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