英雄の占星術師 はじまりの軌跡 / 華宮らら

本の感想, 作者名 は行華宮らら

海軍海佐アーツといつの間にかアーツの腹心となっていた「占星術師」のレヴィットは、革命政府代表のモスの目指す改革を成し遂げるため、改革を進めていた。そんなアーツの活躍によって追いやられたウェイズリーだが、あるときから突如息を吹き返したように行動を開始して、アーツたちの改革を妨害してきた。

わりとさらっと最後まで。

シリーズ二冊目で(たぶん)完結編。数冊続くお話なのかな、と思ったら綺麗に二冊で終わりました。改革はまだまだ途中なので「レヴィットとアーツの物語」は続けようと思えば続けられるとは思いますが、「レヴィットとジュエルの物語」としては、気持よくまとまったのでこれでいいかなぁ、と。

アーツとレヴィットがあれやこれやと策を巡らしながら、追い詰められたけど逆にあの人とかこの人を追い詰めていってやった!といったところがスカッとしてなかなかおもしろかったです。もちろん、レヴィット、アーツのそれぞれの恋模様もなかなかにロマンチックで、こちらもとても美味しくいただきました、ごちそうさまでした!自分の置かれた立場から一旦身を引くけど実は実はというこの展開がベタながらたまりません。
スピンオフというかなんというかで、同時代の他の話も読んでみたいなぁとも思うので次の作品ものんびり待ちたいと思います。

英雄の占星術師 はじまりの軌跡
華宮らら/凪かすみ
小学館ルルル文庫(2012.06)
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