海賊と花嫁 恋は後宮ではじまる / 桜木はな

本の感想, 作者名 さ行桜木はな

西の孤島出身のエステリアーナはロマーナ王国本土の寄宿学校を卒業し、故郷に戻る途中で海賊に襲われそのままさらわれてしまう。セリムと名乗る海賊と舌戦を繰り広げたエステリアーナは、売り言葉に買い言葉で帝国の後宮に売り飛ばされることになる。そこでのエステリアーナは、皇子の花嫁候補を集めた「学校」で妃候補たちにロマーナのことを教える、という仕事を受け持つはずであったが、いつの間にか一緒に妃教育を受けることになってしまう。

後宮と海賊がどうやって両立するんだ!と思ったらなんとなく両立してた。

海賊にさらわれて絶体絶命?のお嬢さんが、あれこれあって学費のためにちょっと後宮で一稼ぎーと思っていたらいつの間にか妃候補になってしまった、というお話でした。
後宮と海賊ときいて、もうちょっとシリアスといいますか、重めの話なのかなぁと思っていたのですが、(後宮の政治事情は若干重たそうでしたが)登場人物が総じて「明るめ」なのでわいわいがやがやと楽しく物語が進んでいったところが印象的です。

後宮で海賊でどうやって恋が始まるんだろうとおもったら、なんとなく始まっていました。もうちょっとドラマがあったほうが好みなんだけど、アイラさま(皇子のお母さん)が面白かったから、いいかなぁ。詩人さんやエステリアーナの従姉の驚きの転身など、いろいろ消化不良だー!と思っていたらどうやら9月に続きが出る模様。従姉さんの話かとおもったら、タイトル見る限り引き続きエステリアーナ関係ということで、続きも読まなければ。

海賊と花嫁 恋は後宮ではじまる
桜木はな/明咲トウル
講談社X文庫ホワイトハート(2012.03)
amazon/honto