灰かぶり姫と吸血鬼~ブラッディ・ガーネットの少年伯~ / かたやま和華

本の感想, 作者名 か行かたやま和華

両親亡きあと伯母に家を乗っ取られていたメルディは、小間使いのように酷使されていたが持ち前の明るさで挫けず生きていた。ある日伯母に突如ガーネット城への奉公を言い渡されるメルディだが、彼女はメイドではなく城主のルルファウスの花嫁として迎え入れられるらしい。しかし、城下では城主様は吸血鬼という噂があって……

最後の方はわりとシリアスなコメディでした。

かたやまさんの初めてアイリス文庫。メルディのシンデレラの如き立身出世(?)物語でした。基本シリアスで、某コバルト文庫の某変な態の執事のごときセリフが各所に散りばめられ、それが面白といえば面白いんだけどダメだと感じる人はダメでしょうから、万人にはおすすめできないな!と思いました。わたしは嫌いじゃないですよー、慣れると楽しいです。
ヒロインの無駄な前向きさに若干いらだちを感じつつも、話が進むと割にシリアスに展開していきそのあたりも気にならなくなったかなぁ。うん、あのラストあたりは結構好き。お兄ちゃん的展開に弱いので、見事術中にハマった自覚はあります、はい……。

吸血鬼周りの設定とか、国周りの設定とか結構面白かったので、続き出るかな、でたらちょっと読んでみたい。犬気になるし、次は犬編でもいいと思うよ。

灰かぶり姫と吸血鬼~ブラッディ・ガーネットの少年伯~
かたやま和華/松本テマリ
アイリス文庫(2012.04)
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