英国マザーグース物語 哀しみのロイヤル・ウェディング / 久賀理世

本の感想, 作者名 か行久賀理世

アッシュフォード四兄妹弟のもとに、皇太子妃からお茶会への招待状が届く。無礼にならないようにと友人のアメリアのアドバイスを聞きお茶会に望んだセシルは、外国から嫁いできた皇太子妃の想いを知る。同じ頃、ロンドンの上流階級で大流行している降霊会への潜入調査を任されたセシルは、その降霊会で皇太子妃の親友とおぼしき人物に出会う。

わー、気付いていないセシルの想いが!これは!

シリーズ三巻目。ロンドンの都市伝説に倣った床屋の取材をするお話、皇太子妃のお茶会に参加するお話、降霊会に潜入調査するお話の三本立て。降霊会関係は謎は解けたもののまだまだ闇でうごめく巨大悪、そのものは元気に活躍されている模様なので、今後どう関わってくるのかなー、といろいろ楽しみです。

さてはて、そんなこんなでシリーズ3巻目。婚約者のことを全く知らないセシルと、セシルが婚約者であることを知っているジュリアンのあれこれが!少女小説的に素晴らしいやり取りの連続でひゃーと思いながら読んでおりました。(婚約者であることを知らないので)ジュリアンに惹かれちゃダメだと思いながらもジュリアンを頼りにするセシルの想いが!
その他、セシルの女の友情編も楽しいですし、「家族の一大事」と緊急家族会議を招集する苦労性の長兄その他麗しき兄妹弟愛がよい物で、全体的にむふふと思いながら読んでおりました。続きも楽しみだなぁ……!

英国マザーグース物語 哀しみのロイヤル・ウェディング
久賀理世/あき
集英社コバルト文庫(2012.10)
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