身代わり伯爵の婚前旅行IV 絡みあう恋の糸 / 清家未森

本の感想, 作者名 さ行清家未森

盗まれた秘宝をネタに、罠にはめられたミレーユだが、持ち前の根性でその場を何とか乗り切る。一方、ミレーユが危機に陥っている時に「熱烈」な猛攻を受けていたリヒャルトは……

歴代王子さま詣でがよいものでした。

アルテマリスでの婚前旅行の完結編。サブタイトルを今この時この感想書いてる時に初めて把握したんですが(よく見てない)、タイトル通りまさに恋の糸が絡みまくってましたね。よくできたサブタイトルだ……。

それはさておき、お話の本筋。前巻の引きがええええっ!というところだったのですが、今回はその辺りはさっさと片付いちゃってあとは婚前旅行のエピローグ、というお話だったなぁと感じました。主役二人はくっついちゃってから、イチャイチャ感に以前ほどぎゃーっと思わなくなってしまったんですが(それでも十分破壊力はある。直視できない。なんなのあの二人:一応褒めてる)、あの人この人のちょっとした「恋」のエピソードがよいものでした。エルミアーナの王子さま詣で然り、団長の恋の終わり然り、そしてフレッドとお姫様の安心と安定のやりとりしかり。

二人がくっついちゃってから落ち着いちゃったしなぁ、前ほどワクワク感がなぁ、と思っていた所で、なにやらリゼランド女王さまが、ついに、ついに!次あたりに出てくるそうなんです。こ、これは次も読まねばなるまい……。

身代わり伯爵の婚前旅行IV 絡みあう恋の糸
清家未森/ねぎしきょうこ
角川ビーンズ文庫(2013.01)
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