伯爵と妖精 祈りよアルビオンの高みに届け / 谷瑞恵

本の感想, 作者名 た行谷瑞恵

記憶を取り戻しそうなエドガーに気をもむリディアは、ロンドン橋の異変を確かめるためにエドガーたちとアローが守っているはずの現場に向かう。そこでエドガーの覚醒を目論むテランと対峙したエドガーは、戦いの中で記憶を取り戻す。一方、妖精国に向かったフランシスは、そこで葬られたユリウスの体の異変を知る。

アルヴィンがかわいい……

先日、本編最終巻が発売になった伯爵と妖精、あと一冊、というところで取っておいたのを解禁しました。最後に向けてお膳立ても終わりました!というようなお話で次巻が非常に楽しみになる一冊でした。
今回いろいろとかっさらっていったのは「アルヴィン」で決まりかなぁ。「妖精に近い存在」であるために連発されるドッキリ発言が面白く、そしてアルヴィンに接するリディアとエドガーの想いが優しくて、未来を信じたいけれど今しかないかもしれないという切なさと。この辺りの切ない描写が流石だなぁ、と思いました。

あとは毎回ながらの安心と安定のニコさん・レイヴン・ケリー劇場が。ケリーさんがレイヴン扱いがうまくなってきていて、ケリーさんに大物感。こちらの三人組を含めて、どんな決着になるのか楽しみです。

伯爵と妖精 祈りよアルビオンの高みに届け
谷瑞恵/高星麻子
集英社コバルト文庫(2013.01)
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