ひみつの陰陽師2 ふたつ、不穏な姫君は百花の陰に鬼を飼う / 藍川竜樹

本の感想, 作者名 あ行藍川竜樹

女御同士の「女の意地の張り合い」によって仕掛けられた呪詛の道具を回収していた玲雅と真澄だが、床下に仕掛けられたものを全て回収しても怪異がおさまらない。真澄はふたたび「女装」して後宮に忍び込むことになる。

のぞきまさんが実はおいしい。

シリーズ2巻目。男装してる陰陽師の見習いと、「男装していることを知っている」上司の関係がたまらんですね!

玲雅をライバル視している変な眉毛の同僚さん、小物かと思えば実はこちらもなかなかおいしいポジションで、憎めない人でした。この人も若干へんたいで面白かったなぁ。ここまでくると、数字しか愛さない(自称)人とか、兄に妹の面影見て妄想する人とか、陰陽寮には変な人しかいないような気がする。

今回の事件の顛末は、前回に引き続き何ともやるせない結果、ではあるのですが、立ち直った上での今後の期待に期待したいところ(既にエピローグの時点で元気そうだし)。何のかんのと屁理屈こねてる玲雅さんですが、わりとずぶずぶと深みにはまっているようですし、いろんな意味で続きも楽しみー。

ひみつの陰陽師2 ふたつ、不穏な姫君は百花の陰に鬼を飼う
藍川竜樹/みずのもと
集英社コバルト文庫(2012.2)
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