鬼舞 見習い陰陽師と呪われた姫宮 / 瀬川貴次

本の感想, 作者名 さ行瀬川貴次

止むに止まれぬ事情で右近の少将が、そして兄から逃げるために吉昌が道冬の家に居候を始める。憧れの先輩と当代きっての貴公子との同居を楽しむ道冬だが、自身の従者と吉昌の会話から詳しく教えられていなかった父の真実を知ってしまう。

畳のヒロインっぷりが怖いほどだ。

箸休めの短編集入れてシリーズ9冊目。「鬼」達が本格的に動き出したなぁ、という一冊でした。えええ、そんなところに伏線が!というあたりに(すっかり忘れていた部分もあって)びっくりでした。

自分の秘密を知ってしまった道冬、とりあえず逃げてる晴明、着々と地固めをする鬼、麗しき子孫愛を発揮する大臣、ちょっと分かり合った行近と吉昌、色気ただ漏れな右近の少将がでてくるだけなんとなく道冬逃げろ!って思ってしまうほのぼのパートとまったりするところとハラハラするところが入り交じっていて忙しかったです。さ、本格的に「ラスボス」のようなお方が出てきた所で、続きはどうなるのかな?

鬼舞 見習い陰陽師と呪われた姫宮
瀬川貴次/星野和夏子
集英社コバルト文庫(2013.03)
amazon/honto