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翠星のガルガンティア 少年と巨人 / 海法紀光

マシンキャリバーのパイロットを目指すレドは、初等教育終了試験の結果振り分けられた幼年学校のクラスで新たな友人と出会う。ヒディアーズとの戦いを続ける人類銀河同盟において「有益」な人材と認められ、希望する職業に就くためのライバルであり、仲間でもあるクラスメイトたちと学んでいく中で、レドは今まで当然と考えていた人類銀河同盟のあり方に疑問を感じ始める。

これはアニメを最後まで見るまでに読んでおきたい前日譚だなぁ。

2013年の春アニメ(今回は結構アニメを見ているのです)でかなりお気に入りのガルガンティアの前日譚。主人公のレド君が、どうしてあんなにクールボーイになっちゃったのか、人類銀河同盟のなんとも特殊な思考回路が形成される一端がかいま見られたりと結構興味深い一冊でした。マシンキャリバーのパイロットを夢見てマシンキャリバーのフィギュアを集めまくっているところとか、レド君がすごく可愛くて、どうして成長したらあんなに淡白になっちゃうの!と本気で心配してしまったのですが、この辺りもきちんと最後まで読めば種明かしされる仕様でして。なるほど、ねぇ。

わりと淡々と、といいますか全体的に会話と出来事の羅列のような本文ですので、クライマックスのシーンにも手に汗握る!というような小説ではありませんでした(小説を読んでいるというより台本読んでいるような感じなのかなー、なんだか物足りない感じ)。しかし「何がおきて」その時レドが「何を考えて」いたのか、というあたりはやっぱり興味深くて、読むのが止まらなかったです。特にミリイカとロンドとのアレコレは、こう、ぐっときますね。アニメでもたぶんロンドと思われる彼の笑顔と、彼がどうなったかの暗示のシーンがあって、人類銀河同盟ってシステマティックで怖いなぁと思っていたところ、ロンドがどんな人か描かれることにより切なさ倍増でした。うわー、辛いわ……。

読んでいる中で一番違和感を感じたのは、大人があの先生くらいしかまともに登場しなかったこと。あまりにも大人がいなくてちょっと気持ち悪かったです。機械任せの子育て・養育が人類銀河同盟らしいので、実際大人が直接関わってくることはあんまりないのかな、そのあたりは少し補足が欲しかったなぁ。こういうSF(私の中では未来で宇宙に出てたら全部SFです)でこういうことを気にするのは野暮かもしれないんだけど。

とにもかくにも、アニメの方も残り数話なのでこれで更に物語に深みが出そうです。楽しみ。

翠星のガルガンティア 少年と巨人
海法紀光/鳴子ハナハル
ニトロプラス(2013.05)
公式通販web
※一般の書店に流通している本ではありません。

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