身代わり伯爵の結婚行進曲 I.麗しの乙女の花園 / 清家未森

本の感想, 作者名 さ行清家未森

アルテマリスでリゼランドの国宝盗難事件を解決したお礼として、リゼランドの女王に王宮に招かれたミレーユたちは、予定を変更してリゼランドを訪れる。今は大公の婚約者とはいえ、一般庶民として生まれ育ったリゼランドの女王に謁見するということで緊張するミレーユだが、リゼランド女王にも気に入られて噂の乙女の花園にも招待される。しかし、警備が万全なはずの花園で、ミレーユは不審者に襲われてしまう。

女王様が想像以上に素敵でした(読んでてよかった)。

身代わり伯爵の最終章「結婚行進曲」1巻目はリゼランドでのドタバタ。結婚行進曲はリゼランドが舞台なのかな?どうなんだろう。怪しいと思わせておいて実は怪しくなかった、と読者を安心させておいたけど実は!と、前の話が若干うろ覚えになってきている中で読むといろいろもったいないなぁと思ってしまう一冊でした(すいません、私が悪いです)。

さて、乙女歌劇団の主宰者・リゼランド女王が満を持しての登場です(とはいっても実は<ネタバレネタバレ>なので、現実のニュアンスは少し違いますが)。想像以上に男前で素敵な女王様で、しかもダンナさんもなかなか味のある良い人で、女王のダンナさんとミレーユの「国を統べる者の配偶者トーク」に何やら感慨深いものを感じてしまいました。ミレーユ、成長したなぁ。そして今回もえっと驚く所で終わっていますので、続きも楽しみです。

えっと終わったあとには描き下ろしの短編が二つほど。アルテマリスでのお別れを描いた作品なのですが、わたし、このお話両方共好きだなぁ。セシリア様が、かわいいなぁ。いろいろ切なくなりながらも、セシリア様が幸せそうな様子を見て安心してしまうお話でした。

身代わり伯爵の結婚行進曲 I.麗しの乙女の花園
清家未森/ねぎしきょうこ
角川ビーンズ文庫(2013.07)
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