覆面竜女 巫女は暴く、双なる仮面 / 藍川竜樹

本の感想, 作者名 あ行藍川竜樹

陵王蒼翔の後見を受けて竜女を目指すことになった蓉華は、皇都に向かう道中に蒼翔の叔父である烏王の地に立ち寄り、烏王が後見する竜女候補・蝶麗と合流することになる。烏への滞在中に特殊な魍魎オクヨルンを対峙することになった蓉華は蝶麗とともに「オクヨルン」と対峙するが……

ツンデレが、最強のツンデレがふたりも……

コメディと思いきやシリアスな部分はかなりヘビーな、「竜女」を目指して邁進する「竜娘」ちゃんと、彼女に歪んだ執着を見せて独占したいがために皇帝を目指すことにした辺境王のお話二冊目。蓉華ちゃんががかなりオットコ前にかっこよくなってるのに対し、蒼翔さまはダメダメですがな……腹黒さを隠しきれてないし……。これは、きっと、将来的に真人間(にはなれないけどそれに近いもの)になるというフラグと信じておきたいです。

今回、特筆すべきは蒼翔さまのダメダメな執着っぷりとかそういうのではなくてですね、新キャラのツンデレな(蒼翔の)弟君と、ツンデレな竜女候補の蝶麗様ので!弟くんは残念なぽっと出キャラかと思えば妙にキラキラとカッコ良かったし、お蝶様に至っては女の子の友情っていいですねっっ!と声を大にして主張したい展開の数々に感心しました。いいなぁ、この人達は清く正しく美しいツンデレだなぁ。まだまだ活躍されそうなのでこの二人の今後も楽しみです。あ、もちろん竜女(竜娘)の謎や蒼翔は残念な思考回路から脱却できるのか、というあたりもちょっと気になるので、続きを待ちたいと思います。

覆面竜女 巫女は暴く、双なる仮面
藍川竜樹/サカノ景子
集英社コバルト文庫(2013.11)
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