王の守護者の秘密の婚約 / 宇津田晴

本の感想, お気に入り, 作者名 あ行宇津田晴

国の改革を推し進める国王ジュールが招聘したのは、護衛から政務の補佐まですべてをサポートするというイデア学園出身の”アテナ”エール。実はジュールの婚約者エトワルだったエールは、事故で死んだとされていたが、アテナとなるために厳しい過程を経てジュールの元に戻ってきたのであった。

エールちゃんがスーパー有能すぎて、ここまで来ると気持ちいい……!

幼いころの恋心を胸に、王を支えるためのすーぱー有能なアテナになって舞い戻ってきたよ!のエールちゃんと、昔の婚約者を忘れず保守派と闘いながら改革を進めていく王様の、「あんた達どう考えても完璧に両想いなのに、なんでそこですれ違うの!誤解するの!いやでもそこが面白いんだけど!」という少女小説でした。あー、満足満足。

とこれだけで感想が終わってしまうくらい、大好き要素が一言でまとめられて、しかも期待を裏切らない展開の連続で面白かったです……。エールちゃんの黒歴史はすごいなぁ。母親の英才教育はすごいなぁ。このお花畑思考に、父親の英才教育(軍人教育)が加わってなんともアンバランスなところがこれまた面白かった……です。

できれば、ちゃんと「ゴールイン」するところまで続いてほしいなぁ、と思う一方で、「学園」を舞台にした(ご主人様シリーズのような)オムニバス形式のシリーズでも面白いなぁと思っておりますので、ぜひ何らかの形で続編を、お願い致します……。

王の守護者の秘密の婚約
宇津田晴/結賀さとる
小学館ルルル文庫(2013.10)
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