双界幻幽伝 凱旋は右往左往! / 木村千世

本の感想, 作者名 か行木村千世

蒼刻の実家で引きこもり生活を満喫しようとしていた朧月だが、皇帝からの呼び出しを受けてしまう。蒼刻も休暇を切り上げて二人で皇都に向かった二人は、先の事件で四年ぶりに帰還した第一皇子が幽鬼がらみの不調に悩まされているらしく、泊まり込みで対応することになる。

相変わらず飛ばすなぁ……(こういうの好きです)

得体のしれない曹家の陰謀編、の開始かなぁと思うシリーズ9冊目。とりあえず朧月と蒼刻がいちゃいちゃいちゃいちゃして、周りがそれに突っ込んで、久しぶりに帰還した第一皇子さまも地味ーに朧月に接近していて、その合間に曹家の若君が爆弾投げてきました!という、そんな一冊。後ろ向きなりに前向きになってる朧月が頼もしいなぁ。婿取り宣言、序盤の彼女を考えると信じられない宣言です。静心さんが青筋立てながら蒼刻に申し出たあの件については、なんというかごちそうさまです、はい。特に今回は話が進んだーというものではないのですが、次以降に大きく動きそうで楽しみです。

将軍様たちがわいわいがやがやとするところはテンポが良くて楽しいなぁと思いますので、将軍様たちの日常編というかそのあたりで一つ短い話を読んでみたいかもしれません。双璧のお二人も、たぶん「変」なんだろうなぁ、とおもいつつ……。

双界幻幽伝 凱旋は右往左往!
木村千世/くまの柚子
ビーズログ文庫(2014.01)
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