聖鐘の乙女 愛の指輪と滅びの神歌 / 本宮ことは

本の感想, 作者名 ま行本宮ことは

サリアンを救うため、学院の仲間たちと共に王宮に向かったアティたちは、そこで次の王位につくという「あの」王子様に迎えられてしまう。演奏の合間をぬってサリアンの居場所を探ろうとするネイトたちだが、その行動を怪しまれてサティたちは危機に陥る。

サリアン様が!そしてあれはそっちか!といろいろ忙しい一冊でした。

クライマックス直前、なのかなーというシリーズ14冊目。タイトル通り「指輪」と「神歌」がキーを握る一冊でした。
学院の仲間と王宮に乗り込むところは、こう、学生ものっていいよね!という熱い展開だし、上級生たちがアティやネイトのやろうとしていることを察してさり気なくフォローしていくところはかっこいいなぁ!と思いましたし、そしてそして本気を出したサリアン様がこれまたかっこいいしと、本当に読んでいてアレコレと忙しかったです。そんな中、序盤のネイトさんはあれですね、反則ですね。舌打ち込みで(笑)。

しかし、今回一番驚いたのは「フィスハの願い」の一端が明かされたところかなー。まさかオーバーテクノロジーとか失われた技術とか系統のSF方向に向かうとは思ってもみませんでした。まー、よく考えたらよくわからない材質とかそういうの出てたので、言われてみればそうかな、というところなんですけど。で、またつづきはーと思うようなところで終わってしまったので、続きも早めに出るといいなぁ。

聖鐘の乙女 愛の指輪と滅びの神歌
本宮ことは/明咲トウル
一迅社文庫アイリス(2014.02)
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