贅沢な身の上 ときめきは遥かなる河に乱されて! / 我鳥彩子

本の感想, 作者名 や~わ行・他我鳥彩子

とりあえず僻地に流刑にしておいた稜王が何者かにさらわれたという知らせを受けた天綸は、届いた脅迫状の意味不明な要求に頭を悩ませる。天綸からことの次第を聞き出した花蓮は、得意の妄想でさらわれた稜王はここ景遥にいるという結論を下す。

侍女殿と宰相様が……!

シリーズの本編10冊目は、(存在をすっかり忘れてた)稜王がトラブルに巻き込まれて、周りの人が面倒くさがりながらもなんとかしようかなーというところでまたしても花蓮の妄想が冴え渡りつつ、侍女殿の隠された出生の秘密がどんと展開して宰相様とのフラグが!というお話でした。
天綸の「周囲」にもやもやと嫉妬らしき感情を抱えている花蓮ちゃんはかわいいし、周囲の皆様の煌恋小説的展開も楽しいしだったのですが、やっぱり侍女殿と宰相様が、ねぇ。こう、シリーズ終わるころまでにはなんとなくいい雰囲気だけど、でもはっきりしないなーという関係で終わるのかなぁと思っていたんですが、この展開だとがっつり決着がつきそうな、そんな急展開ぶりで続きが気になりますね。

贅沢な身の上 ときめきは遥かなる河に乱されて!
我鳥彩子/犀川夏生
集英社コバルト文庫(2013.12)
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