聖鐘の乙女 太陽の王冠と天空の調べ / 本宮ことは

本の感想, 作者名 ま行本宮ことは

「フィスハの遺物」に触れたアティーシャは意識を乗っ取られ、ロウエン中を植物で埋め尽くしてしまう。アティーシャを元に戻すため、ネイトはジェッツらとともにアティーシャが立てこもっている聖教会に向かう。

アティは最後までアティでした。楽しかった!

15冊目(くらい)で無事完結しました聖鐘の乙女、序盤はアティーシャの意識が乗っ取られた状態なので若干殺伐としておりましたが、ネイトさんに救出されてアティーシャが意識を取り戻してからは……甘い雰囲気になる要素が腐るほどあるはずなのに、見事に斜め上の展開に持っていくアティはさすがとしか言いようがない(笑)。それにしても、ネイトさんは頑張ったなぁ。サリアン様も、ジェッツも、先生も、先輩方もメリエル達もそれぞれの役割を果たしての最終巻、よいものでした。

いたれりつくせり、な最終巻ではないものの特に消化不良感もなくかなり満足しているのですが、番外編で3年後のそれぞれの姿が描かれる予定とのこと。周囲の登場人物はもちろんのこと、アティとネイトさんのその後も描かれるのかな、すごく楽しみ!

聖鐘の乙女 太陽の王冠と天空の調べ
本宮ことは/明咲トウル
一迅社文庫アイリス(2014.06)
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