聖鐘の乙女 スイーツをめぐる冒険 / 本宮ことは

本の感想, 作者名 ま行本宮ことは

国を揺るがす事件から2年、現国王の元側近ネイトと共に故郷に帰り穏やかな毎日を過ごしていたアティーシャは、王都で男装していた頃の協力者かつ親友マデリーンから結婚式への招待を受ける。マデリーンの婚約者トールディとも友人であるアティはなんとしても結婚式に参加したいと考えるが、王都時代はアティの弟サディとして性別を詐称していたことから、すんなり結婚式に出席できるわけもなかったが、ネイトやマデリーンの尽力で、サディの姉としての出席の道筋が立ち始める。

アティもネイトさんも幸せそうで何より。

シリーズ終了後のおまけの一冊。最終巻が発売されたときからでるよー、といわれていて楽しみにしていましたが、期待以上の素敵な後日談で、いろいろとごちそうさま!なお話でした。一番わりくってたのはマデリーン・トールディのカップルですが、まーアティがいるからには何とかなるだろうと思っていたらアティがいなくてもなんとかなりました。よかったよかった。

特筆すべきはやはりネイトさんがアティにだだ惚れなところかなぁ。ネイトさんもう誰彼はばかることなくやりたい放題じゃないか(笑)。しかしながら、だだ惚れながらも、サリアンの元を離れることとなった理由やらなんやらで一歩踏み出せない男の純情と忠誠心などですが切ない。直接は再び相まみえることはできなくても、サリアンのあの粋な計らい、さすがだなあと思いました。
サリアンさま関係はこの番外編の応募者全員サービスできちんと決着が付くと信じて、張りきって応募したいと思います!

聖鐘の乙女 スイーツをめぐる冒険
本宮ことは/明咲トウル
一迅社文庫アイリス(2014.12)
amazon/honto