おこぼれ姫と円卓の騎士 二人の軍師 / 石田リンネ

本の感想, 作者名 あ行石田リンネ

着実に「円卓の騎士」を揃えるレティの次なるターゲットは、レティにかわり「下衆」なことも平気でやってのける「軍師」。軍師候補のひとり。メルディの適正を見るために、地方への視察への道案内を依頼する。

お兄ちゃん分とノーザルツ公分が足りない。でもクレイヴさんが素敵だった(通常営業)。

今までいなかった「汚れ役」もこなせる軍師と聞いて……某銀英伝の犬の人がひらめきました。となれば、うさんくさいおっさんか!と違う意味で期待に満ちて読んだのですが(少女小説的にそれはない)、将来の出世に希望が持てないためニートをしている没落貴族のボンボンでした。
それはさておき、目的のためなら手段を選ばない「軍師候補その1」と、冷酷になりきれない「軍師候補その2」の師弟対決が面白かった~。メルディは下衆にはなれない、頑張って冷酷止まりのタイプだとは思うんだけど、それでも今後の彼の成長が楽しみ。そして軍師問題と同時並行でレティの婚約者の謎の死の真相にも迫っていくことになるそうですが、黒幕がどのへん(国内・海外ともに)とか全く想像がつかないので続きも楽しみです。

おこぼれ姫と円卓の騎士 二人の軍師
石田リンネ/起家一子
ビーズログ文庫(2015.01)
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