妖精令嬢の恋のからさわぎ~宰相騎士は深淵をのぞく~ / 朝前みちる

本の感想, 作者名 あ行朝前みちる

センシブル侯爵家の令嬢フェイスは、かねてからの初恋の君でローウェン家の当主ライアン(父の親友)の後妻の座に収まることに成功するが、結婚式の当日にライアンが昏睡してしまう。ライアンの次男で幼なじみのエセルバードとともにその原因を探ることにするフェイスだが……

フェイスが型破りすぎて何が起きるか予測不能だった。

2シリーズ目の作家さん。どうしようかなぁと思っていたところに面白いよーという感想をいくつか見かけて読んでみました。評判通り、ヒロインのぶっ飛び具合がひどくて、この子は次にどんなHENTAI行動するんだろう……とある意味の緊張感を持って読んでしまいました。新たな境地。エセルくんも不憫な……そしてよく耐えたし耐えてるな……。フェイスの言動がぶっ飛んでいるのでわりといろんなことが霞んで見えて、エセルの弟くんの腹黒そうなところも霞んでたし、何よりスーパー完璧侍女のミラベルさんの驚きの正体も些細な問題に思えてしまうからこれ不思議。

愛は偉大だなぁと感心しつつ、いろんな形の愛があって全部が全部わかりやすいものじゃないから話がこじれちゃうんですよね、というようないい話で終わるはずの話なのに、最後のほうがすごくドタバタしていて、あれ、おわっちゃった?といつの間にかエンドマークがついていたのが非常にもったいないように思いましたのでぜひとももうちょっとゆっくり読んでみたいです。この続きもちょっと気になるんだけど、続きは出ませんかね?

妖精令嬢の恋のからさわぎ~最小騎士は深淵をのぞく~
朝前みちる/文月路亜
ビーズログ文庫(2015.04)
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