シンデレラ伯爵家の靴箱館 偽りの乙女は時をかける / 仲村つばき

本の感想, お気に入り, 作者名 な行仲村つばき

靴の力で治める街が幽霊街になってしまったという女侯爵がガラスドームを訪れ、アランに助けを求めてきた。アランはエデルとともに件の街シエルナを訪れることになるが、侯爵が街の中に入ることのできる数少ない存在だと紹介された男は、魔術の世界と決別するために姿を消したセスにそっくりな人物だった。

相変わらずアランさんがひどい(褒め言葉)。

シリーズ5冊目。言語感覚が崩壊している伯爵令息アランと、めでたくアランと両想いになったものの案外マイペースなエデルが、今度は二人っきりで旅をしてしかも宿が同室というアラン最大の試練のお話でした。
シエルナの街をもとに戻すためにシエルナで過去に起きた事件をなぞる一行。事件を追う一方でエデルは侯爵から母親とシエルナの街の関わりを聞き、母親の過去を知る。物語の中で語られたエデルの母とレイの関係が、なるほどなぁというものでレイの今後の動きも気になるところ。そして親といえば、アランの両親も初登場でかなり個性的なご両親で少々面食らいました。ある意味ラスボスのアラン父に対するアランの決意も格好のよかったのに最後の最後で台無しだ!(字面だけ見れば)

アランの両親、そしてレイの動きと引き続き続刊が楽しみです。

シンデレラ伯爵家の靴箱館 偽りの乙女は時をかける
仲村つばき/あき
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